タイトルの件に加えて、一般の仕事客、旅行客、近年増えている外国人旅行客もすべて含めて、福岡市の宿争奪戦らしい。
ネットで調べると、確かに空いていない。
ニュースの掲示板で、
- ライブ側の受験生への配慮が足りない
- 受験日は前もって決まってるんだから、予約しておかないのが悪い
- ホテルが少ないのが問題だ
などの主旨の意見が上がっていたのを覚えている。
バンド側の配慮不足なのか?
個人的な意見としては、配慮できるならして欲しかったところだ。
しかし、バンド側にもツアーの日程、施設の空き状況などで何らかの事情があってこの日に決まったのだろう。
バンドの公演はバンドだけでなく、周りのスタッフの食い扶持を稼ぐという大事な役目も持っている。 また、ファンと交流を持つということは人気を維持するためにも大切なのだろう。
つまり、彼らも人生掛かっているのである。 そんな彼らに配慮を強制することはできない。
受験生の落ち度か?
では、受験生が先に予約しておけば問題なかったのだろうか。
それはそれで難しい。 国公立の試験は例年2月25日、26日に行われる。 日程だけは決まっているが、国公立の前期日程はどこか1か所しか受けることができないため、 センター試験を受けてから受験校を決めるということが多いのだ。
センター試験を解いたことがある人は分かると思うが、7割を安定して取ることはそう難しくなくても(平均は6割)、 全科目8割を安定して取ることは結構難しいのだ。
今回問題になってる場所の受験生は九大が殆どで、センターに求められる点数が7割後半~8割前半(一部の学部を除く)である。
受験生全員が前もって予約をすることは難しいだろう。
そもそものホテル不足が問題か?
確かに福岡はホテルが少ないと思う。 出張で行ったときに一度だけホテルが取れないことがあった。また取りにくいことも何度かあった。
定常的に人が集まるイベントを行うなど、行政も取り組みをしており、その甲斐あってホテルの建築が行われているが、 今回の需要にはまだ施設数が足りなかったようだ。
ところで、ホテルの稼働率というのは6割~7割、物件によっては8割ないと経営が成り立たないらしい。 それを考えると、ピーク時に許容できる客数というのもそれほど多く取ることはできない。
ホテルも商売である以上、赤字で奉仕するわけにもいかないので、イベントのためにホテルを建てるなんてことはできないのだろう。
結局何が問題?
今回は不運が重なった結果だと思っている。 それぞれに利害があり、しかもそれがかなり重要なウェイトを占めるものであるがゆえに、譲ることも難しい。 資本主義の原則に則って、早い者勝ちで部屋を押さえるしかないだろう。
しかし、この競争にまだ成人もしていない受験生を巻き込むのはいささか酷である。 せめてキャンセルの分は優先的に受験生に割り当てるような思いやりがあれば嬉しいのだが。
追記(2017/02/11)
福岡地所、NTT西日本、JR九州などが空き部屋や寮を受験生限定で開放してくれるらしい。
中小だとやりたくてもできなかったりするけど、さすが大手企業。 そこにシビれる あこがれるゥ